パセリといえば、ハンバーグなどの脇にちょこんと乗っている飾りだったり、コーンスープなどに散らされている印象があるかと思います。
ですが、実はパセリは日本人が知らない、圧倒的な栄養素を持つスーパーフードです。
すぐに手に入るのにも関わらず、あまり「積極的にとる」という意識を持たない日本人があまりにも多く、少しもったいない気もしています。
そこで、ここではパセリの持つすぐれた作用について紹介していきます。
パセリの原産地は地中海、主なタイプは2つ
私たちがよく目にするパセリですが、原産地はヨーロッパの中南部から北アフリカにかけての地中海沿岸といわれています。
古代エジプトやギリシャではすでに食用として使用され、その他にも薬用や歯磨き用として使われていました。
このパセリですが、メインとなる種類が主に以下の2つです。
・ フレンチカーリーリーフ
・ イタリアンフラットリーフ
また「薬用として」ですが長年にわたりパセリは高血圧やアレルギー、炎症性疾患などの症状の治療に使用されてきました。
今ではどちらかというと、料理用のハーブやドライスパイスなどに使用されている印象がありますね。
では、パセリに含まれる栄養素についてみていきましょう。
パセリにはビタミンA・Cが豊富に含まれている
新鮮なパセリのみじんぎり1/2カップ(30g)には、主に以下の成分が含まれています。
・ビタミンA:標準摂取量(RDI)の108パーセント
・ビタミンC:RDIの53パーセント
・ビタミンK:RDIの547パーセント
・葉酸:RDIの11パーセント
・カリウム:RDIの4パーセント
一覧では、ビタミンKの多さが目立ちますが、このビタミンKは主に血液凝固と骨の健康に必要なビタミンといわれています。
見た目にもヘルシーな印象のとおり、カロリー低めのパセリはダイエット中にも安心してとれるスーパーハーブです。
パセリは抗酸化物質が豊富
パセリは私たちの細胞活性化に役立つ、多くの強力な抗酸化物質が含まれています。
これは「フリーラジカル」と呼ばれる分子による細胞の損傷を防いでくれる化合物です。
あなたの身体は細胞を活性化されるため、つねにこの抗酸化物質を必要としていることを、ぜひ覚えておきましょう。
【パセリの抗酸化物質】
・フラボノイド
・カロテノイド
・ビタミンC
これらの抗酸化物質ですが、主な特性は以下の通りです。
・フラボノイド・・・大腸がん、Ⅱ型糖尿病、心臓病などのリスクを低下させる可能性
・カロテノイド・・・ベータカロチンとルテインのこと。多くの県きゅでカロテノイドの摂取量が多いほど、肺がんを含む特定の疾患リスクが低下することが示されています。
・ビタミンC・・・ご存じのとおり、ビタミンCは強力な抗酸化効果を持ち、免疫の健康をサポートしたり、慢性疾患から保護するうえで重要な役割を果たすのに欠かせません。
さらにイキイキとした美肌づくりにも役立ちます。
骨の健康をサポートする「ビタミンK」
あなたの身体を支える骨ですが、健康で強い状態を維持するために様々な量のビタミン・ミネラルを必要としています。
先ほどもお伝えしたとおり、パセリには骨の健康に不可欠な栄養素であるビタミンKが豊富です。
ビタミンKですが、骨のミネラル密度を高める特定のタンパク質を活性化してくれます。骨密度が低いと骨折のリスクが高くなりますよね。
とくに女性の場合は骨が弱くなりやすいですから、ぜひ積極的にビタミンKをとっていきましょう。
≪妊婦さんは注意が必要≫
ビタミンKは血液凝固作用があります。
妊娠末期に大量摂取すると新生児に高ビリルビン血症(黄疸などが起こる)があらわれることがあると報告されていますから、妊婦さんの場合、摂取量に関して注意が必要です。
妊娠時に摂りたい目安量は、1日150μgとなります。
ルテインとベータカロチンが目を保護する
パセリにはルテインと、ゼアキサンチン、ベータカロチンが豊富です。
これらは目の健康を保護し、AMDのような加齢に伴う目の病気リスクを軽減する可能性があります。
ベータカロチンはご存知の通り、目のサポートをしてくれる別のカロテノイドです。
最近ではスマートフォンの普及で目を酷使する人が増えていますから、パセリは積極的にとっていきたい食材ですね。
パセリは心臓の健康を改善する
パセリは心臓を保護し、心臓病のリスクを減らすとされる葉酸が豊富です。
じつは葉酸を多く摂取した場合、心臓病のリスクが低くなるという研究結果もあります。
あるところの調査では、58,000人に対しての大規模な研究で葉酸を最高摂取した場合心臓病のリスクを減少させる可能性がある、と発表されました。
逆に葉酸の摂取量が少ないと心臓病のリスクが高まる可能性がありますから、定期的にビタミンKを意識してとっていくことはおすすめです。
スムージーや乾燥パセリを定期的にとる
このパセリですが、デメリットをあげると「量が少ない」「小さい」といった点があると思います。
そこで1日の摂取量を考えると、ハンバーグの飾りとしてよりは以下の2つを心がけると良いようです。
・スムージーにして摂取する。
・乾燥パセリを料理に使用する。
興味深いことに、乾燥パセリは新鮮なものよりも抗酸化物質が多い場合があり、ある研究では通常の新鮮なパセリよりも17倍以上の抗酸化物質が含まれていることがわかりました。
もちろん農薬フリーのオーガニック商品であることが基本です。
スムージーの場合、パセリそのままを使ってもおいしいですし、バナナやマカを入れてもいいでしょう。お好みでおいしい朝食が出来上がります。
まとめ
小さいから、と侮っていてもパセリは他の野菜よりもたくさんの栄養素を秘めています。
これから免疫力アップを目指したい方にもおすすめのスーパーハーブ。
ぜひ毎日の献立に積極的に取り入れていきましょう(^^♪