自給率が低い日本では毎年米国・オーストラリア・カナダなどから約530万トンの小麦を輸入しています。
これらの小麦は主に加工食品として流通し、食卓に並ぶパンとして出回ることが多いです。
総務省が実施している家計調査によると、昭和60年では、1世帯あたり(2人以上、農林漁業世帯を除く)で、コメの需要が多かったものの、その差は年を追うごとに縮まり平成7年には米2に対してパンが1の割合に。
平成23年にはついに逆転し、平26年からはパンの方がコメよりも需要が多い状態になっています。
ですが、残念ながらパンを作るための「小麦」に関しての情報が少なく「いつものパン」みたいな感覚で購入している消費者がほとんどといった状況です。
そこで、ここではパン作りに欠かせない小麦が、いまどのような状況なのかについてご紹介したいと思います。
日本は「グリホサート入り」食パンのオンパレード
残念なことに、ここ数年の研究では、日本で販売されている多くの種類のパンにはグリホサートが含まれているという調査結果が出ています。
グリホサートは、世界中の論争の的になっている除草剤ラウンドアップ、および他の除草剤の有効成分です。
米国およびカナダでは、収穫直前の小麦畑で使用されているケースがほとんど。
農民はガイドラインに従って食物中の過剰な残留レベルを回避することになっています。
研究によると、日本の小麦で作られたパンには残留レベルがないことを示しましたが、日本は国内で消費される全小麦の14%しか生産していません。
つまり、ほとんどの食パンは製造過程として外国産の輸入品に頼っていることになります。
この状態を懸念した国民議会(日本の議会)の23人のメンバーを含む28人は、フランスのストラスブールにある有名な葛科学研究所で60を超える残留農薬についてテストを行ったそうです。
自分たちの髪を切って、どれくらい残留農薬が体内にあるのかを調べてもらったそうですが、
採取された28名の毛髪サンプルからはなんと、75%が長期の農薬に陽性反応が。
さらに合計14種類の農薬が検出された、という結果がでています。
検出された農薬の一部
・シプロジニル
・フィプロニルスルホン
・イプロバリカルブ
・メトラクロル
・プロピコナゾール
・ピラクロストロビン
・スピロキサミンなど
(;▽;)たくさんあるので省略しますが、もちろんグリホサートも含まれています。
とくに トランスフルトリン (殺虫剤)が14.3%、グリホサート(除草剤)は32.1%、AMPA(グリホサートの主要代謝産物)は53.6%と高い数値が出たということです。
協力した議員の方々は環境に深い知識もあるため、かなり気を使った生活をされていると思いますがこの結果です(´△`)
普段何も知らない私たちは? そう考えると少し不安ですね。
もう一度おさらい「グリホサートって何?」
グリホサートは世界で最も広く販売されている除草剤で、特定の植物や草を殺したり、植物の成長を管理したり、収穫の準備を整えたり、果物を熟成させるために使用される除草剤です。
モンサント社の商品である除草剤「ラウンドアップ」の有効成分として、世界的に広く知られています。
農作物でよくグリホサートが使用されるもの
・果物と野菜の作物
・キャノーラ、トウモロコシ、綿、大豆、テンサイ、小麦などのグリホサート耐性作物
・植栽、芝生、温室、水生植物など
グリホサートは健康に影響がある?
ではこのグリホサートですが、以下のような健康への心配が取り上げられていて世界中で問題になっているのが、今回のポイントです。
その1.ガンになる可能性
いくつかの研究は、グリホサートが癌かかわる可能性を示唆しています。
国際がん研究機関では、グリホサートをヒトの発がん性の可能性が高い物質として分類しています。
その2.肝臓と腎臓への負担
グリホサートは腎臓と肝臓に影響を与える可能性があります。
高レベルのグリホサートを含む大豆の食事を食べる乳牛の研究によると、肝臓と腎臓の損傷のリスクが高くなったとの結果が出ています。
その3.育児発達の問題
グリホサートは、内分泌系に問題を引き起こし、発達および生殖の問題につながる可能性があると指摘されています。
ある研究によると高用量を与えられた妊娠中のラットは病気になり、 体重増加が遅い、骨格の欠陥などの胎児に問題がありました。
その4.妊婦と子供のリスク。
一部の科学者は、子供や発育中の胎児は発がん性物質の影響を受けやすい可能性があるため、妊娠中の女性と子供のリスクが高いことを懸念しています。
海外でも様々な症状が出ている
海外でも農作業で除草剤を撒くなどの作業途中、皮膚からの吸引により吐き気や嘔吐、目まい、イライラなどを引き起こすことが結果にあがっています。
このような事からも分かる通り、健康にとってよくない成分である成分であることは間違いないでしょう。
ラマツィーニ研究所が実施した2018年のラット研究によりますと、ラウンドアップへの低用量を調査したところ、一部のラットの腸内微生物叢が著しく変化したことが報告されました 。
別の研究では、マウスに投与されたグリホサートのレベルが高いと腸内細菌叢が破壊され、 不安やうつ病のような行動が引き起こされるとの報告も出ています。
食パンの小麦は「国内産」であるかを調べる
私たちの身の回りには、小麦粉を利用した製品であふれかえっているため「どれがグリサホート入りか」などとは考えず、手に取ってしまう場合がほとんどです。
ですので、まずは「国内産の小麦をつかっているか否か」を基準にしてみることをお勧めします。
また全粒粉の食パンに関しても要チェックです。
理由として全粒粉はプレハーベスト処理の影響により外皮側に近い部分を残留値がある可能性が示唆されています。
ですので全粒粉のパンを選ぶ際には慎重にした方がいいでしょう。
グリーンピースの調査より こちらもおすすめ
可能であれば、パンはなじみのある地元のベーカリーで、かつ安心・安全な小麦を使ったお店での購入がいいでしょう。
天然酵母や自然発酵、自然酵母をベースとしたパン作りをしているお店での購入がおすすめです。
最近はホームベーカリーも主流となってきているので、自分たちのパンは自分で作ってみるのもよいですね。
★おススメピックアップ(^^♪ 無農薬の米粉・小麦粉はこちら
パン作りの工程は、勝間和代さんのYoutubeでも紹介中。
簡単で分かりやすいです。
米粉も使えますし、国内産の小麦を自分で購入してみるのもよいでしょう。
おわりに
筆者の暮らすエリアには、オーガニックなパンを売る店がたくさんあって不自由はしていないのですが、最近ではホームベーカリーが欲しくなりました。
いったん自分でパンが作れると購入の際の心配がなくなりますし好きなパンを作る楽しみも増えます。
あなたも、もし手作りに興味がありましたらぜひ一度検討してみてください。
【料理研究家が教える】ホームベーカリーのおすすめ人気ランキング17選【2020年最新版】
農薬フリーで細胞を活性化させ、
生き生きとした人生を歩んでいきましょう(^^♪