スーパーなどでもよく見かけるようになったテンペ。
当たり前のように並んでいるものの、いざ手にとってみると果たしてどうやって使うのか、考えたことはありませんか。
高タンパクの大豆食品であるテンペは、数千年前にインドネシアで生まれた優れたスーパーフードです。
「テンペ」という言葉が一般的に知られるようになった歴史は古くジャワの歴史の巻で言及された19世紀初頭だといわれています。
テンペは菜食主義者やヴィーガン料理の肉の一般的な代替品になっていますが、ここでは改めてテンペの持つ栄養素や、その使い方についてチェックしてみましょう。
テンペは大豆を発酵させたスーパーフード
テンペは大豆を調理し、発酵させた食品です。
発酵することで大豆のフィチン酸を分解するのに役立ち、テンペのでんぷんを消化しやすくします。
発酵後のテンペの姿はご存知の方も多いでしょうが非常に固いブロック状となります。
スーパーなどではあらかじめスライスしたものが多く出回っていますね。
やや風味があり、キノコに似ていると言われることもあるテンペは和洋問わずほぼすべての料理に使用できます。
そして先ほどもお伝えしたように肉の代替えに使用することも可能です。
すでにスライスされたものであれば、それほど力をかけずとも包丁で簡単にカットすることができます。
テンペにはカルシウムやマグネシウムが豊富
一見シンプルに見えるテンペですが、優れた栄養素が含まれています。
主には以下のようなものです。
- タンパク質
- 炭水化物
- 総脂肪
- ナトリウム
- 鉄
- カルシウム
- リボフラビン
- ナイアシン
- マグネシウム
- リン
- マンガン
いちどにこれだけの栄養素が含まれていますから、いかに優秀な食材であるかがわかりますね。
とくにテンペには豊富なタンパク質や鉄マグネシウム、カルシウムが含まれることで知られていますから、ぜひ覚えておきましょう。
テンペにはプレバイオティクスが含まれる
プレバイオティクスとは、細菌や真菌などの体に良いとされる微生物の成長または活動を助ける、食品中の化合物です。
そしてテンペにはプレバイオティクスが豊富に含まれています。
プレバイオティクスは結腸での短鎖脂肪酸の形成を増加させる動きがあるとされています。
ですので腸の働きをよくしたいとお考えの場合、テンペはあなたの「腸活」にも役立つ食品であるといえるでしょう。
テンペはコレステロール値を下げるサポートにも
テンペは大豆から作られていることは先ほどもご紹介しましたが。
ご存知のとおり大豆には、イソフラボンと呼ばれる天然の植物化合物が含まれています。
そして、この大豆イソフラボンはコレステロール値の低下に関連しており、
研究では大豆イソフラボンが総コレステロールとLDLコレステロールの両方を大幅に減少させることができるという研究結果も出ています。
さらに違った研究によると、動物性タンパク質と比較して、大豆タンパク質はLDLコレステロールや総コレステロール減少させる結果も出ています。
生活習慣病でコレステロール値が気になる方も多いかと思いますが、
そんな時にはテンペを使ったレシピに切り替えるだけで
コレステロール値に対しての対策ができるようになるでしょう。
テンペのレシピは簡単に作れるものが多い
日本では大豆の発酵食品として納豆が知られていますが、テンペは納豆ほどの香りはないため、比較的どのような料理にも取り入れやすいものです。
ここでは、いくつかの簡単レシピとしてテンペの使い方をご紹介しましょう。
1.ベーコンの代わりにしてサラダに入れる
カリカリっとしたベーコンの代わりにテンペを使います。サラダはグリーンサラダなど、お好みの具を使用します。
作り方としては、テンペを一口大に切り、塩少々をまぶし、薄力粉を全体つけてフライパンで両面色よく焼いたものを、サラダのトッピングとして盛りつける方法がおすすめです。
2.ふと巻きずしの具に入れる
・テンペを細長く切り、サラダ油で炒めます。熱いうちに醤油をさっとふりかけ味をつけます。いつものふと巻きずしの具(かんぴょう、きゅうりなど)にテンペプラスして巻きずしを作ります。
3.アスパラの代わりにテンペを使う
・アスパラのベーコン巻きならぬテンペまき。テンペを豚や牛の薄切りに巻いて、ごま油などで炒めると簡単なおつまみになります。味付けはソースなどを加えてもおいしいです。もちろんお弁当の一品としても役立ちます。
まとめ
どのスーパーフードにもいえますが、私たちは馴染みがない食品(スーパーフード)を目の前にすると、いかに栄養価が優れていても使い方がわからず、放置してしまいがちですよね。
例えばココナッツオイルやマヌカハニー、スピルリナなどもその類でしょう。
そこで、スーパーフードを使う場合、まずは簡単なレシピからまずはとりかかり、
調理に慣れてきたら本格的な料理を覚えていく、ということが大事です。
テンペはとりかかりとしては比較的簡単なスーパーフードです。
そして使ってみると癖がなく美味しい発見もあります。
ぜひ一度あなたの食卓にテンペ料理を増やしてみてはいかがでしょうか。